神谷美恵子
『生きがいについて』

1966、みすず書房、重、カバー(少汚れ)、帯(背少焼け)、四六版、209P

1,000円

私たちの毎日の生活を生きる甲斐あるように感じさせているものは何であろうか。ひとたび生きがいをうしなったら、どんなふうにしてまた新しい生きがいを見いだすのだろうか。神谷美恵子の代表作。

「現代日本の社会、さらに現代文明と人間の生きがいの問題は今後ますます大きくのしかかってくるであろう。現代文明の発達はオートメーションの普及、自然からの離反を促進することによって、人間が自然のなかで自然に生きるよろこび、自ら労して創造するよろこび、自己実現の可能性など、人間の生きがいの源泉であったものを奪い去る方向にむいている。どうしたらこの巨大な流れのなかで、人間らしい生きかたを保ち、発見して行くことができるのであろうか。・・・本書は、・・・病や苦難にみまわれたひとの心の世界という角度から、生きがいに関係した人間性の事実を少しでも探ろうとしたものにすぎない。・・・」