河合隼雄
『宗教と科学の接点』

1986、岩波書店、初、カバー、帯、四六版、200P

00円 (在庫なし)

21世紀の最大の課題、現代人にとって≪生きること≫の意味について取り組む書。目次は、たましいについて、共時性について、死について、意識について、自然について、などから成る。

「東洋における宗教の基礎にある自然(じねん)と、西洋近代の科学の対象であった自然(ネイチャー)は、現代において思いの外に重なりを見せ、新しい科学、新しい宗教の課題となりつつあると思われる。”人間の性質(ネイチャー)は、自然(ネイチャー)に逆らう傾向をもつ”とはユングの言であるが、人間のネイチャーを問題とせざるを得ない心理療法という領域が、新しい科学と宗教として浮かびあがってきたのも故なしとしないと思われるのである。人間の≪意識≫ということが、心理学の分野をはるかに超えて今後もますます大切な課題となるであろう。」