クロード・レヴィ=ストロース
『レヴィ=ストロースの世界』

1968、みすず書房、初、カバー、四六版、159P、青木保、他訳

00円 (在庫なし)

レヴィ=ストロースと構造主義について、その生涯、哲学、文藝批評、文化人類学、などさまざな角度から論じた書。氏のライフワーク『神話学』の基本的モチーフとなった『料理の三角形』をも収める。

「・・・文化を通して得たものを長期にわたって所有すると、儀式の面でも神話の面でも、これと引きかえに自然に譲歩することになるかのようである。つまり結果が永持ちする場合は、その手段は不安定でなければならず、そして結果が不安定の場合は、手段は安定していなければならない。・・・異なった方向において特徴づけるこの両義性(アンビギュイティ)は、料理という技術が完全に文化の側にあるものではないことを、体系が証明づけているのである。人間の体の要求に答えて、また人間が世界の中にはめこまれる場合のあちこちでの特定な仕方によって料理様式が定められ、したがって≪自然≫と≪文化≫との間に置かれて、料理はむしろ≪自然≫と≪文化≫との必然的な分節をあらわしているのである。料理はその双方の領域に属しており、その二重性を料理のあらわれ方の一つ一つに投影させているのである。(『料理の三角形』より)