アーサー・ミラー
『アインシュタインとピカソ』

2002、TBSブリタニカ、初、カバー、四六版、449P、6ページ・マーカーによるアンダーラインあり、松浦俊輔訳

1,000円

科学と芸術という、一見するとまったく別の領域に現れた、二十世紀を代表する二人の人物が考え、生み出したことを、共通の背景において描いた書。
「アルバート・アインシュタインとパブロ・ピカソといえば天才の代表例。芸術家と科学者たちにとって常に手本であり、二十世紀の偶像(イコン)だ。現代科学といえばアインシュタイン、現代美術といえばピカソである。・・・二人が最も独創性を発揮した期間―二十世紀の最初の十五年―に見られる両者の類似点から、二人の思考それぞれについて一般に言われていることによりはるかに多くのことが明らかになる。芸術的・科学的な創造力の性質、芸術と科学に共通の最先端における探究の性質も、かいま見えてくる。・・・筆者は、アインシュタインとピカソが、なぜそれぞれの発見をしたのかよりも、二人がどのように洞察力を深めていくようになったかの方に関心がある。

・・・芸術と科学の間の≪相互作用≫を云々するのではなく、まず、芸術家と科学者とが共通に展開していた発想のことから話さなければならない。芸術と科学の双方が長年にわたって探ってきたのは、外観を超えたところに現象の新しい表現を求めることだった。この努力は、創造性が生まれてくる瞬間、つまり領域どうしの境界が崩れ、美学に属する概念が優先されるようになる時、焦点を結ぶ。この現象に取り組もうと思えば、創造的思考の性質に立ち入らなければならない。・・・本書は、最も根本的刺激的なレベルで営まれる芸術と科学を愛する人々のため、領域を超えて考えることが好きな人々のため、さらに一般的に高度な創造性のドラマに関心のある人々のために執筆された。われわれにとって、すべてがまとまって、信じがたいような洞察をもたらす瞬間は不思議である。それはどんなふうに起こるのか、手許にある情報を超越する思考はどのように現れてくるのか。そうした問いに答えるには、領域どうしの境界がぼやけてくるにつれて重要になる、複合領域的な思考様式や分析を必要とする。・・・」