マフムード・マムダーニ
『アメリカン・ジハード:連鎖するテロのルーツ』

2005、岩波書店、初、カバー、帯

2,000円

「本書が生まれるきっかけは、≪9/11≫から数週間後、ニューヨークのアッパーウエストサイドにあるリヴァサイド教会でのトークだった。当時、すぐにムスリムと分かる氏名を持っていれば、≪9/11≫以後のアメリカにおいてはイスラームが政治的存在であることを思い知らされることになった。アメリカではカンパラとダーバンで行われたトークが、私に文化を政治化する今日的傾向、その文脈において、冷戦時代、イスラームの政治化、テロの政治化が捏造されたことを理解させるきっかけとなった。・・・≪9/11≫と政治的テロの分析は文化から政治へと焦点を移さなければならないということだ。私が読者に提供したいのは、政治的イスラームの歴史を他から切り離して足れりとするのではなく、冷戦後期を特徴づけた代理戦争の時代におけるアメリカのパワーと政治的イスラームの関係を歴史的に分析することである。」