クリフォード・ギアツ
『ローカル・ノレッジ:解釈人類学論集』

1991、岩波書店、初、カバー、帯、B6版、424P

2,500円

「とどのつまるところ、またそもそもの初めから、文化の解釈学的研究とは、人間が生を営むという行為において生を構築する際の多様性と調和しようとする試みである。・・・他の人々がわれわれを見るようにわれわれ自身を見ることは、目を開かせるものとなろう。他の人々にもわれわれ自身と共有するところがあるとして見ることは、最低限の心得である。しかし、われわれ自身を他の人々のさなかに見る、すなわちわれわれ自身を、人間の生がある地でとったかたちの固有(ローカル)の実例として、諸事情の中の一事例、諸世界の中の一世界として見るというはるかに大きな困難を達成して初めて、それなくしては客観性は自己賛美となり寛容性は偽善となる類の心の広さが得られるのである。もし解釈人類学が果たす一般的役割というものがあるとすれば、この捉え難い真理を教え続けることである。」