ハンナ・アレント
『人間の条件』

1972、中央公論社、初、カバー(少痛み)、帯、志水速雄訳

00円 (在庫なし)

「これからわたしがやろうとしているのは、私たちの最も新しい経験と最も現代的な不安を背景にして、人間の条件を再検討することである。これは明らかに思考が引き受ける仕事である。ところが、思考欠如こそ、私たちの時代の明白な特徴の一つのように思われる。そこで私が企てているのは大変単純なことである。それは私たちが行なっていることを考えること以上のものではない。人間の条件の最も基本的な要素を明確にすること、すなわち、伝統的にも今日の意見によってもすべての人間存在の範囲内にあるいくつかの活動力だけを扱う。このため、人間がもっている最高の、考えるという活動力は本書では扱わず、理論上の問題として、労働(レイバー)、仕事(ワーク)、活動(アクション)に関する議論に限定され、西洋の歴史から知られている活動力のヒエラルヒー内部におけるさまざまな布置を扱う。」