人文科学

クロード・レヴィ=ストロース
『人種と歴史』

1970年、みすず書房、初、カバー(少よごれ)、記名あり、四六判、116P
1,000円

ユネスコが人種主義の偏見と闘うべき小冊子のシリーズとして刊行したもので、世界文明に対する諸人種の寄与について論じた書。     「・・・単調さと画一性に脅かされている世界において、諸文化の差異を保つ必要は、たしかに国際機関の免れぬところであった。国際諸機関は、この目的を達するには、個々の伝統を大切にし、またすでに使命を終った時代に猶予を与えることでは足りないことも理解している。救わねばならないのは、差異という事実であって、各時代が与え、そしていかなる時代も自らを超えて永続させることのできない歴史的内容ではない。したがって、芽を出す麦に耳を傾け、秘められた潜勢力を促進し、歴史 »続きを読む

クロード・レヴィ=ストロース
『レヴィ=ストロースの世界』

1968、みすず書房、初、カバー、四六版、159P、青木保、他訳
00円 (在庫なし)

レヴィ=ストロースと構造主義について、その生涯、哲学、文藝批評、文化人類学、などさまざな角度から論じた書。氏のライフワーク『神話学』の基本的モチーフとなった『料理の三角形』をも収める。 「・・・文化を通して得たものを長期にわたって所有すると、儀式の面でも神話の面でも、これと引きかえに自然に譲歩することになるかのようである。つまり結果が永持ちする場合は、その手段は不安定でなければならず、そして結果が不安定の場合は、手段は安定していなければならない。・・・異なった方向において特徴づけるこの両義性(アンビギュイティ)は、料理という技術が完全に文化の側にあるものではないことを、体系 »続きを読む

クロード・レヴィ=ストロース
『構造・神話・労働』

1979、みすず書房、初、カバー、四六版、188P、大橋保夫編、三好郁朗・松本カヨ子・大橋寿美子訳
1,000円

1977年国際交流基金の招きで来日した折の講演や対談の記録を集め構成した書。『民族学者の責任』、『構造主義再考』、『神話とは何か』、『労働の表象』、『未開と文明』、『民族学者のみた日本』。 「自己のアイデンティティーを自覚した諸民族が、欧米人の行為によって起こった障害と、数十年もしくは数百年にわたって蒙った苦難の克服を急ぐのあまり、われわれ民族学者とその出身国とを一まとめにして拒否するとしても、それは当然であり、健全な態度です。しかし、私たちにとっては、慰めとなる認識いや確信があります。10年後、20年後、1世紀もしくは2、3世紀あとのことかもしれませんが、これらの社会の人 »続きを読む

E.O. ライシャワー
『日本近代の新しい見方』

1965、講談社、初、帯、新書版、219P
1,000円

歴史学者であり駐日アメリカ大使としてのライシャワーによる日本近代化論。 「・・・特殊な地位にある日本が持っている過去百年間の歴史は、特別の興味に価します。高度に近代化したただ一つの非西洋国家が、日本であることを考えると、その近代化の歴史は、現在近代化を図っているほかの非西洋諸国にとって、とくに意義あるもののように思われます。 日本は、西洋的な文化の伝統を持っていなかった点で、非西洋諸国のほうに似ていますし、また近代化が急激に行なわれ、しかも、自然に進化していく過程によらず、むしろ模倣によって近代化した点でも、非西洋諸国に似ています。さらに日本は、人口のわりあいには天然資源に »続きを読む

ミッシェル・ラゴン
『抽象芸術の冒険』

1957、紀伊国屋書店、初、帯(背少焼け、少痛み)、262P、吉川逸治・高階秀爾訳
2,000円

「・・・われわれが芸術家には、すべてこのような普通の映像の技術家たちが、われわれにふんだんに与えてくれるありふれた映像以外のものを、求めたとしてもべつに驚くにはあたらない。われわれは画家に対して、むずかしい注文をつけている。つまり、われわれはもう、画家が自然をも一度映像化することも、自然を変形(デフォルメ)することも、自然を翻案することも認めないのだ。画家が、新しい形を想像することを強要するのだ。太陽を、鋸歯紋をめぐらした車輪で表わすあの原始人と相通ずるほど、力強い抽象能力を備えている画家だけが、われわれを満足させるのだ。新しい記号(シーニュ)を創りだして、それに意味を付与 »続きを読む