新宿中村屋の≪インド・カリー≫の背後にある隠されたドラマ、20世紀前半のインド独立運動の指導者R・B・ボースの生涯を近代日本のアジア主義との関連で論じた書。 「R・B・ボースは生涯にわたって、アジア諸国の連合による植民地支配からの解放を旨とするアジア主義の主張を説いた。しかし彼にとってのアジア主義は、単なる植民地解放闘争という政治的課題ではなく、多一論的信仰に基づく共生社会を構想する思想的課題であった。R・B・ボースにとって、≪アジア≫とは単にユーラシア大陸の非ヨーロッパ地域という地理的空間ではなく、西洋的近代を超克するための宗教哲学そのものであり、アジア諸国の植民地闘争は »続きを読む
古書&アート作品
2005、白水社、初、カバー、帯、四六版、340P
『アメリカン・ジハード:連鎖するテロのルーツ』
2005、岩波書店、初、カバー、帯
2,000円
「本書が生まれるきっかけは、≪9/11≫から数週間後、ニューヨークのアッパーウエストサイドにあるリヴァサイド教会でのトークだった。当時、すぐにムスリムと分かる氏名を持っていれば、≪9/11≫以後のアメリカにおいてはイスラームが政治的存在であることを思い知らされることになった。アメリカではカンパラとダーバンで行われたトークが、私に文化を政治化する今日的傾向、その文脈において、冷戦時代、イスラームの政治化、テロの政治化が捏造されたことを理解させるきっかけとなった。・・・≪9/11≫と政治的テロの分析は文化から政治へと焦点を移さなければならないということだ。私が読者に提供したいの »続きを読む
『第三次世界大戦の原因』
1959、みすず書房、初、地少汚れ、新書版、255P、村上光彦訳
1,500円
政治・軍事・経済にまたがる権力機構との関係から第三次世界大戦の原因を探る。 「戦争について考察することは人間の条件について考察することである。なぜなら、第三次世界大戦がどんな仕方で起ころうとしているかをみても、人間の条件はいまやきわめて明瞭に表示されているのだから。この戦争のための準備が、いまや世界の指導的諸社会の枢要な特色をなしている。この戦争の予想は、世界現実についての公的定義から生じてくる。これらの定義にのっとって、パワー・エリートは決定し、また、決定しそこねる。公衆と大衆は宿命論的に受けいれる。知識人は洗練し、また、正当化する。第三次世界大戦にむかっての漂流と突進と »続きを読む
『現代革命の考察』
1953、みすず書房、初、函、帯、全体的に痛みあり、菊判、522P、笠原美子訳
2,000円
戦後日本の社会科学に多大な影響を与えた、政治学者ハロルド・ラスキによる20世紀の時代精神を論じた重要な書。 「われわれは、人類の近代史において恐らく最も深刻なるべき革命的変革期の真只中に立っている。その本質において、ローマ帝国の没落や、宗教改革に伴う資本主義社会の誕生を見たような時代、あるいは、1789年おける如き、市民階級の劇的な権力獲得史の最終章にも比すべき深刻な意義を擔うものであることを認識せぬ限り、われわれはこの変革期の時代の内的な性格を理解し得ぬであろう。 この変革は思想家たちのつくり出した革命ではない。もっとも、思想家たちのうちには、この革命の来るべきを予見し、 »続きを読む
『科学革命の構造』
1971、みすず書房、初、カバー(少焼け)、本体経年少焼け、中山茂訳、四六版、198P
1,000円
「科学における進歩とは何か。世界観の変革は、いかにして起るか。≪パラダイム≫概念を武器として、未開拓のテーマたる≪科学革命≫を鋭く分析し、コペルニクスからボーアまでの科学の歴史に新しい展望を与える。パラダイムとは広く人々に受入られている業績で、一定の期間、科学者に、自然に対する問い方と答え方の手本を与えるものである。思考の枠組としてのこのパラダイムを打壊し、自然についての異なった見方を導入することこそ革命にほかならない。」
